ご挨拶

第25回関東ホルモンと癌研究会
当番幹事 川端 英孝
虎の門病院 乳腺内分泌外科

謹啓 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

さて、この度、第25回関東ホルモンと癌研究会を2025年1月18日、東京:がん研有明病院 吉田富三記念講堂にて開催させて頂くこととなりました。今回のテーマは「ゲノム医学とホルモン感受性」といたしました。

本研究会ではこれまで乳癌、前立腺癌、婦人科腫瘍に関してホルモン受容体を中心としたホルモン依存性のメカニズム、薬剤耐性や新しいバイオマーカーの探索など多くの基礎的、臨床的研究の発表がなされてまいりました。ホルモン療法の効果予測に関しては、ホルモン受容体なしには語れませんが、その他のツールとしてがんの増殖指標やがん由来のRNAを用いた多遺伝子発現解析は予後予測としては有用とされるものの治療効果予測のマーカーとしては十分とはいえないのが現状です。次世代シーケンサーやdigital-polymerase reaction (dPCR)などの解析技術の進歩により微量DNAおよびRNAの解析が可能になり、治療効果の予測に大いに期待されるところであります。今後は、いずれの癌領域においても癌の生物学的性質(バイオマーカー)に基づく個別化医療にゲノム解析技術の導入によるゲノム情報が加わり新しい個別化医療の可能性が期待されることからホルモン感受性とゲノム医学にスポットをあてることといたしました。本研究会の趣旨をご理解頂き、第25回の学術集会にご参加頂けますようお願い申し上げます。

末筆ではございますが、皆様の益々のご清栄を心よりお祈り申し上げます。

謹白